書名:古都開城と高麗文化
副題:
叢書名:Academic Series NEW ASIA 53
著者名:斎藤忠著
発行日:2007.12.25
ISBN:978-4-8042-0775-9 C3320 \3500E
判型:四六判
頁数:368、原色図版8頁
定価:本体3,500円+税

朝鮮半島を6次にわたり訪問。ことに開城やその周辺の王陵・寺院・寺院跡・窯跡等を調査。高麗寺院二十寺とその諸相、高麗大蔵経、高麗青磁、これらを基盤として発達した高麗文化を紹介。著者まさしく百歳、感慨無量の著作。

<主な内容目次>
序文
春の部 高麗文化八題
 高麗時代における風水思想の展開
  1.はじめに 2.風水思想の意義 3.風水思想の発達 4.風水思想の朝鮮半島への影響と道● 5.風水思想と道●の登場 6.高麗時代の風水思想の展開 7.寺院立地における道●の影響 ●=言べんに「先」
 高麗瓦の文様に見られる鳳凰文について―とくに開城霊通寺跡出土例を中心として―
  1.はじめに 2.霊通寺跡発見の鳳凰文軒丸瓦
 鏡の文様から見た高麗女性の嗜好性
  1.はじめに 2.女性の嗜好性を考慮に入れた文様の内容 3.前項にもとづいて鏡の名称の整理 4.文様についての説明
 高麗鏡の文様にあらわれた人物像―児童・女性・官人・武人―
 高麗恭愍王・王妃陵について―双円墳近似の形式―
  1.はじめに 2.恭愍王陵の概観 3.むすび
 開城の旧演福寺鐘について―とくに三尊仏と銘辞の紹介―
  1.既住における旧演福寺鐘の紹介 2.『朝鮮古蹟図譜』などの紹介 3.梵鐘の特色 4.鐘銘 5.三尊仏と銘辞
 東都慶州仏国寺の舎利塔と西都平壌永明寺の仏龕
 高麗仏塔の八角多層石塔とその背景―韓国月精寺と北朝鮮普賢寺の塔―
  1.はじめに 2.月精寺の八角多層石塔 3.八角多層石塔の背景
夏の部 今と昔
 古都開城の風貌
 南大門
 満月台
 顕陵
 玄陵(恭愍王)・王陵(恭愍王妃)
 玄化寺跡
 霊通寺跡
 善竹橋
秋の部 高麗寺院の諸相
 高麗寺院研究の学史的展望
  1.関野貞博士の高麗寺院研究 2.藤島亥治郎博士の高麗寺院建築論 3.高裕變の高麗時代寺院地名表の発表
 高麗寺院小考
  1.高麗寺院の改名について 2.高麗寺院と僧侶の葬地との関係
 高麗寺院二十寺に詣って
  1.安和寺 2.広法寺 3.普賢寺 4.観音寺 5.表訓寺 6.成仏寺 7.月精寺 8.七長寺 9.法住寺 10.無量寺 11.金山寺 12.華厳寺 13.燕谷寺 14.宝林寺 15.松広寺 16.浮石寺 17.仏国寺 18.海印寺 19.通度寺 20.梵魚寺
冬の部 折に触れて
 高麗の大蔵経版木に寄せて
  1.海印寺所蔵の版木 2.大蔵経版木 3.大蔵経版木の旧宝物指定の際の議案 4.海印寺の蔵経板庫 5.版木による摩訶般若波羅蜜大明呪経と般若波羅蜜経の一部紹介
 義天(大覚国師)の姿を画いた図
  1.復興なった慧因高麗寺 2.義天について学ぶ 3.義天関係の遺跡に立つ 4.義天の姿を想いつつ
 高麗の高台付深鉢形香炉とその図文について
  1.香炉の変遷 2.通度寺の香炉 3.高台付深鉢形香炉の特色
 高麗仁宗親筆の題額及び史官金富軾選文のある普賢寺碑の拓本を入手して
  1.手拓の碑 2.風格ある題額
 高麗青磁の窯跡を見る
  1.高麗青磁 2.窯跡に立つ 3.青磁の研究社
 開城郊外の霊通寺跡の発掘に参加して―私のアルバムから―
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